【令和7年10月最新】住友林業の標準仕様を徹底解説!「しょぼい」と言われる実態と理由・坪単価の目安も

住友林業の家づくりを調べると、「標準仕様」という言葉をあまり見かけないかもしれません。代わりに「推奨仕様」と表記されており、他のハウスメーカーと呼び方が異なるため、戸惑う方も多いでしょう。
そこで本記事では、住友林業の標準仕様にあたる内容をわかりやすく整理しました。
基礎や外観から内装・設備まで、どのような品質が標準で備わっているのかを詳しく解説します。
標準仕様やオプションの違いを実際に確認したい方には、ミタイエのおうち見学サービスの活用がおすすめです。
実際のオーナー宅を訪れることで、素材の質感や使い心地を確認でき、さらに住んでいる方の生の声も聞くことができます。カタログだけではわからないリアルな体験が、家づくりの大きなヒントとなるでしょう。
また、紹介制度だけの活用も可能です。すでにある程度イメージができており、お得で賢い家づくりをご検討中の方は、以下からぜひお気軽にご連絡ください。※ご相談の際には紹介制度を希望するメーカー名の記載をお願いいたします。
紹介制度に関することは、以下の記事で解説しています。紹介制度をより詳しく知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
「とりあえずハウスメーカーの比較をしてみたい」という方に向けて、ハウスメーカーのカタログを一括で取り寄せるサービスのご用意もあります。
こちらもぜひご活用ください。
住友林業の標準仕様は「推奨仕様」と表記されるので注意!
住友林業では、一般的に「標準仕様」と呼ばれるものを 「推奨仕様」 と表現しています。一方で、他社で表現される「オプション」は「提案仕様」と呼称しています。
表記が通常のハウスメーカーと異なるため混乱してしまうかもしれませんが、呼び名を正しく理解しておくことで、カタログの内容もぐっと理解しやすくなるでしょう。
住友林業の標準仕様の内容
ここからは、住友林業の「推奨仕様」にあたる標準的な設備や建材を見ていきましょう。
建物の基礎や外観部分の標準仕様の内容
まずは家の骨格となる構造や基礎、外観デザインに大きな影響を与える外壁などについてご紹介します。
構造・工法

住友林業の家の構造・工法は、独自の「ビッグフレーム構法(BF構法)」が基本です。
通常の木造柱よりも約5倍も大きな断面を持つ木材(ビックコラム)を採用しており、太い柱が家の大開口や大空間の間取りと、耐震等級3を実現します。
平屋から規格住宅まで同じ構造を用いるため、どのプランを選んでも安心して暮らせる強度が確保されています。
基礎

基礎は全面をコンクリートで覆うベタ基礎が標準です。耐震性に優れているのはもちろん、地面からの湿気を抑え、シロアリの侵入も防ぐつくりになっています。
見えない部分ですが、家を長持ちさせるための重要な仕様といえるでしょう。
外壁
住友林業の外壁は、2種類の吹付塗装とサイディングが標準仕様として設定されています。
【吹付塗装(シーサンドコート / SODO)】

シーサンドコートは住友林業を代表する仕上げ材です。砂粒を含んだ塗材で、光が当たるときらめく上質な風合いを持ち合わせています。
防水・耐久性能にも優れ、標準で12色(ベース9色+アクセント3色)のカラーバリエーションから選択可能です

SODOは、近年人気のある仕上げです。マット調の風合いとくすみ系カラー10色が選べます。
落ち着いた風合いと凛とした表情を感じさせることから、和モダンな住まいにぴったりの外壁材です。
【サイディング(フォレストセレクションなど)】

フォレストセレクションなどのセミオーダー型の商品ラインでは、ニチハやケイミュー製のサイディングが標準仕様です。
デザインや色柄が豊富で、カジュアルな雰囲気の住まいを目指す場合に、ぴったりの選択肢です。
軒天

住友林業の特徴とも言える大きな軒天は、木目調仕上げボードを採用しており、標準仕様では4色から選択可能です。
どの色も、外壁やサッシ枠との相性を考慮した落ち着いたラインナップになっています。
屋根

屋根材は、ケイミュー社の「コロニアルグラッサ」のスレート瓦が標準仕様です。7色から選ぶことができ、耐久性・耐震性に優れています。
換気システム
住友林業の標準換気は第3種換気方式(機械排気+自然給気)です。各居室の換気口から常時外気を取り入れ、各所の排気ファンで室内の汚れた空気を排出する仕組みになっています。
熱交換機能などは付帯しませんが、その分フィルター清掃やダクトメンテナンスが容易でコストも抑えられる点がメリットです。
なお、3階建てプランの場合のみ第1種換気(機械給排気、熱交換型)が標準となります。2階建てや平屋でも第1種換気システムの採用を希望する場合は、オプションで変更することも可能です。
断熱性能

住友林業の家は「360°トリプル断熱」を標準仕様としています。
360°トリプル断熱とは家中を断熱材で包む構造のことで、外周部の壁・天井・床下に高性能な断熱材を充填し、開口部には断熱サッシと複層ガラスを採用しています。
さらに構造躯体自体の気密性も高めることで、外気の影響を受けにくい快適な室内環境を実現します。
リビング周りの標準仕様の内容
内装のデザインや設備の使い勝手は暮らしの質に直結します。ここからは、住友林業のリビング周りの標準仕様を見ていきましょう。
床材(フローリング)
住友林業のフローリングは、設置する場所によって標準仕様の内容が変化します。
【1階の主要フロア(玄関とLDK)】

1階と主要なフロアでは、高品質な無垢板フローリング、または挽板フローリング(単層の厚単板)が標準仕様とされています。
フローリングメーカーは住友林業クレスト社や朝日ウッドテック社など、フローリングの大手メーカーが提供しており、樹種もアッシュ(タモ)、チェリー、ウォルナット、マホガニーなど豊富なラインナップです。
仕上げも「114幅フラットオイル塗装」「114幅うづくり仕上げ」「2Pラスティック(幅広二枚接ぎ)仕上げ」等から選択が可能です。
【その他のフロア】

その他のエリアは、突板フローリング(表面に薄い天然木単板を貼った合板フローリング)が標準仕様です。
メーカーは住友林業クレスト製のGKシリーズ(UV塗装品)で、アッシュ、オーク、チェリー、チークなど複数の樹種柄から選べます。
1階に比べるとコストを抑えた仕様ですが、それでも天然木の質感は楽しむことが可能です。
また、洗面脱衣室やトイレなどの水まわり床には永大産業の耐水フロア(サニタリーフロア)を標準仕様としており、水濡れや汚れに強い材料が使われます。
建具(ドア)


室内の開き戸・引き戸等の建具も、住友林業ではワンランク上の仕様が標準です。
リビング出入口のドアは天井高までのハイドア(ハイウォール建具)が採用され、さらにソフトクローズ機能(ゆっくり閉まるダンパー機構)が標準装備されています。
デザイン・カラーも床材に合わせて豊富に取り揃えられており、木目調からホワイト系まで自由にコーディネートが可能です。
窓

窓はアルミ樹脂複合サッシ+Low-E複層ガラス(アルゴンガス封入)が標準仕様となっており、地域区分に応じてサッシグレードが自動で切り替わる点が特徴です。
具体的には、関東や関西などの温暖地~中間地の省エネ区分5地域では、アルミ樹脂複合フレーム+ペアガラスが標準仕様となります。一方、寒冷地の東北地方では樹脂サッシ+ペアガラス、極寒地の北海道では樹脂サッシ+トリプルガラスというように、気候に見合った仕様が標準適用されます。
サッシのメーカーは地域やプランにより異なりますが、YKK APやLIXILなど国内大手の高性能サッシが採用されています。
天井高
戸建住宅の天井高は、住友林業では基本2,400mm(2.4m)に設定されています。さらに開放感にこだわりたい方向けに、オプションで最大3.1mまで天井高を上げることも可能です。
キッチンの標準仕様の内容

住友林業のキッチンは、他ハウスメーカーと比べてハイグレードな製品を標準仕様としています。
- トクラス(旧ヤマハ):「コラージア」シリーズ
- 人造大理石カウンター・シンクに定評があるメーカーで、デザイン性とメンテナンス性に優れます。
- LIXIL:「リシェルSI」シリーズ(※プランによっては「リシェル」無印も)
- セラミック天板やハンズフリー水栓等の先進機能を備えたハイグレードキッチン。
- クリナップ:「ステディア」シリーズ …
- オールステンレスキャビネットが特徴で、清掃性・耐久性に優れています。
いずれも扉カラーや取っ手デザイン、キッチンパネル色、コンセント部の色に至るまで細かなコーディネートが可能です。
洗面台の標準仕様の内容

洗面化粧台もキッチン同様に複数メーカーから選択可能です。2025年時点の標準ラインナップは以下の3種類になります。
- 住友林業クレスト製:HGCDシリーズ
- 調住友林業グループの建材メーカーによるオリジナル洗面台です。シンプルで家具のデザインが特徴で、幅90cmの洗面化粧台(片面鏡+下部キャビネット)が標準で設置されています。
- LIXIL製:ルミシス
- 人造大理石ボウル一体カウンターやフロートキャビネット等、高級感があります。
- TOTO製:オクターブ
- きれい除菌水機能やお掃除ラクラク排水口など掃除性に配慮したハイグレードシリーズです。
標準で選べるサイズは間口90cmタイプですが、洗面室を広めに取るプランであれば120cm以上のワイドタイプへオプション変更することも可能です(ボウル2連タイプ等は提案仕様対応)。
三面鏡や照明、コンセント、エコハンドル水栓などは標準装備されています。
ただし規格型住宅のプレマールでは、住友林業クレスト製のみが標準仕様となります。
浴室の標準仕様の内容

お風呂は地域や商品シリーズによって選択肢が変わる場合がありますが、基本的に下記3種が標準仕様となります。
- 住友林業クレスト製(HGCDシリーズ
- 住友林業グループの建材メーカーによるオリジナル洗面台。シンプルで家具調のデザインが特徴。幅90cmの洗面化粧台(片面鏡+下部キャビネット)が標準です
- LIXIL製:ルミシス
- 人造大理石ボウル一体カウンターやフロートキャビネット等、高級感のあるシリーズです。
- TOTO製:オクターブ
- きれい除菌水機能やお掃除ラクラク排水口など掃除性に配慮したハイグレードシリーズです。
標準仕様でも、断熱浴槽や節水シャワー、カビにくいパッキン・目地、そして浴室暖房乾燥機などが基本装備されています。照明もLEDで明るく、暖色・昼白色の選択が可能です。
トイレの標準仕様の内容

住友林業ではトイレを2か所設置することが標準仕様に含まれています。
2階建ての場合は1階と2階にそれぞれ1台ずつ、平屋プランでも希望すれば2か所目を増設可能です(不要な場合は減らして減額とすることもできます)。
トイレ本体のメーカーはTOTO製が標準で、各階で仕様が少し異なります。
【1階メインフロア:TOTOのGGシリーズ】
スタイリッシュなロータンク型トイレ(ローシルエット型)。見た目はタンクレスに近いすっきりしたデザインで、手洗い器は別途カウンター式のものを併設。
【2階サブフロア:TOTOのピュアレストシリーズ】
一般的な分離型タンク式トイレです。こちらには上記のようなカウンター手洗いは付属しませんが、代わりにサニタリーウォール収納(壁付収納棚)が標準設置され、トイレットペーパーや掃除道具をすっきり収納できます。
規格型住宅のプレマールでは、2階トイレにも独立した手洗い器が標準で付属する仕様となっています。
玄関の標準仕様の内容
玄関は「家の顔」とも呼ばれる大切な空間です。住友林業の玄関まわり設備も標準仕様の範囲で充実しており、来客時にも「さすが住友林業の家」と感じさせる上質さがあります。
玄関収納

玄関には住友林業クレスト製のコの字型シューズボックスが標準仕様で付属します。
扉カラーは木目調とホワイト系の2種類から選択可能で、室内ドアや床の色味に合わせてコーディネートを選ぶことができます。
姿見鏡付きの扉も選択が可能なため、出掛け前の身だしなみチェックにも便利です。玄関土間続きでシューズクローク収納を設けるプラン(ウォークスルー玄関クローク)はオプション対応になりますが、標準のシューズボックスだけでも収納力は十分と言えるでしょう。
ポーチタイル

玄関のポーチには、LIXILの「パセオ」シリーズの磁器タイルが標準仕様となっています。
落ち着いたアースカラー系のタイルで、外壁や玄関ドアとも合わせやすい色味が特徴です。
表面は滑りにくいテクスチャーになっており、雨天時で転ぶリスクも減らせるでしょう。
玄関ドア

玄関ドアは、LIXIL、YKK AP、三協アルミ(旧・三協立山)の国内大手メーカー製品から選択できます。
各メーカーごとにデザインシリーズが複数あり、例えばLIXILなら「LH」「LJ」シリーズ、YKK APなら「ES」「PD3」シリーズ、三協アルミなら「TE」「TH」シリーズといった具合に、豊富なバリエーションが用意されています。
住友林業の標準仕様はしょぼい?そう言われる理由とは

「住友林業の標準仕様はしょぼい」という声を耳にすることがあります。実際のところ、内装設備や建材そのもののグレードはどうなのでしょうか。
他の大手ハウスメーカーと比べてみると、違いが見えてきます。
床材 | 外壁 | キッチン | 風呂 | |
住友林業 | 1F:無垢板・挽板2F:突板フローリング | 吹き付けサイディング | トクラス:コラージアLIXIL:リシェル or リシェルSIクリナップ:ステディア | トクラス:AXIYLIXIL:リデアTOTO:サザナ |
積水ハウス | 突板フローリング | 陶版外壁「ベルバーン」 | Panasonic:ラクシーナクリナップ:ステディア」 | 積水ホームテクノ:バスサルーンEscort |
三井ホーム | 突板フローリングシートフローリング | 吹き付けサイディング | トクラス:Berry永大産業:K SERIES KITCHEN | トクラス:everyTOTO:サザナLIXIL:リデア |
一条工務店 | オリジナル床材 | 全面タイル外壁 | 自社オリジナル | 自社オリジナル |
比較すると、住友林業は床材に天然木を積極的に採用している点や、水回り設備で複数メーカーから高グレードの商品を選べる点が特徴です。
内装設備のランクは業界でもトップクラスと言えるでしょう。
外壁も吹付仕上げやサイディングが中心で、外観に重厚感を演出できる仕様です。
こうした住友林業の上質な設備や仕様から考察すると、「しょぼい」と言われる背景には、仕様そのものの質の低さというよりも、内装と外装のバランスや自分の暮らし方に合った設備を見極めきれずに「使いづらい」と感じてしまうケースが多いと考えられます。
すべて標準仕様で建てた場合の住友林業の坪単価

住友林業で「推奨仕様(標準仕様)」のみを採用した場合の坪単価は、下記の通りです。
坪数 | 坪単価 | 価格(建物本体価格) |
20坪 | 126.5万円 | 2,530万円 |
25坪 | 117.7万円 | 2,943万円 |
30坪 | 110.0万円 | 3,300万円 |
35坪 | 105.6万円 | 3,696万円 |
40坪 | 101.2万円 | 4,048万円 |
45坪 | 96.8万円 | 4,356万円 |
50坪 | 92.4万円 | 4,620万円 |
60坪 | 88.0万円 | 5,280万円 |
70坪 | 82.5万円 | 5,775万円 |
上記の表はあくまですべて標準仕様で家づくりをした場合の目安であり、オプションを加えると坪単価は+10〜20万円/坪ほど高くなります。
以下はオプションをつけた場合の坪単価と建物総額の目安です。オプションを追加する量によって金額は変化するので、あくまでひとつの指標として捉えておくと良いでしょう。
大きさ(坪) | オプション付きの場合の単価 | オプション付きの場合の建物の総額 |
20坪 | 126.5万円 | 2,930万円 |
25坪 | 117.7万円 | 3,443万円 |
30坪 | 110.0万円 | 3,900万円 |
35坪 | 105.6万円 | 4,396万円 |
40坪 | 101.2万円 | 4,848万円 |
45坪 | 96.8万円 | 5,256万円 |
50坪 | 92.4万円 | 5,620万円 |
60坪 | 88.0万円 | 6,480万円 |
70坪 | 82.5万円 | 7,175万円 |
まとめ
住友林業の標準仕様は「推奨仕様」と呼ばれ、素材や設備の品質は十分に高い水準です。基本的な内容を押さえておくことでカタログやプランも理解しやすくなります。
標準仕様の内容を確認し、自分にとって不足だと思える部分にはオプションをプラスすることが、予算を抑えて理想の家づくりを実現する上で欠かせません。
ぜひ今回の内容を参考にし、自分の暮らしに合わせてどの部分にこだわるかを見極めてみてください。
住友林業の標準使用やオプションとの違いを実際に確認したい方は、ミタイエがご提供する「おうち見学」をご活用ください。
おうち見学サービスでは、住友林業のオーナー宅を実際にご見学いただけます。カタログではわからない素材の質感や空間の広がり方などをご自身の目でご確認いただけるため、家づくりの大きなヒントとなるでしょう。また、オーナー様と一緒にメーカー担当者が同行するため、施主様・メーカーの両者から、お話しを聞くことが可能です。
家づくりの大きな一歩として、ぜひ、おうち見学サービスをお役立てください。
また、おうち見学をされていない方でも、紹介制度のご利用は可能です。契約時の割引や優秀な担当者のアサイン、家づくりの相談などをご希望される方は、以下からお気軽に後相談ください。※ご相談の際には紹介制度を希望するメーカー名の記載をお願いいたします。
紹介制度に関することは、以下の記事で解説しています。紹介制度をより詳しく知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
さらに、自分の目で幅広く比較したい方には、複数メーカーのカタログを一度に取り寄せられるサービスも便利です。手軽に資料を集められるので、家づくりの検討を進めるうえで大きな助けになるでしょう。